グループホームの正式名称は「認知症対応型共同生活介護」と言い、2006年の介護保険制度改正により誕生したサービスのひとつです。その名の通り、認知症を患っている人たちと生活を共にし、その人たちにできるだけ自立した生活を送ってもらうための支援をする施設となっています。高齢化とともに増えている認知症患者に寄り添うグループホームでの仕事を詳しく見ていきましょう。
この現場で働くために必須の資格というものは実はありません。そのため、職に就くハードルは低めになりますが、先述のように利用者は認知症を患っている人たちです。なので、何も知識がないという状態では対応に問題が生じる可能性があります。よって、最低限の知識はある方がいいでしょうし、その勉強のためにも介護福祉士の資格などを取得しておくといいかもしれません。また、グループホームでは一般の「介護職」のイメージにあるような食事やトイレの介助といった業務は実は多くありません。しかしその分、利用者と一緒に生活の運営(家事労働)を行います。これも資格は必要ありませんが、一応の知識はあった方が円滑に進むでしょう。
介護関係の資格の中でのおすすめは何かというと、ケアマネージャー(介護支援専門員)でしょう。グループホームは、利用者ごとの介護計画を作成するための計画作成担当者をおくことが定められていますが、この中の最低一人はケアマネージャーの資格を有している必要があります。つまり、グループホーム内で、現場の介護担当のみから計画作成の担当者(その監督者)へとステップアップすることが可能になるのです。また、ケアマネージャーの資格を持っていることは、介護業界で仕事をしていく上で有利であり、現場の職員よりも給与が高くなるという点でもおすすめです。